【知ってる?】ランドセルって日本だけなの?世界の通学かばん事情
皆さんは日本以外の通学かばん事情についてご存知ですか?
日本だと、小学生の通学には「ランドセル」が一般的に使われています。
他国でも、日本と同じように「ランドセル」のような役割を果たす通学鞄が存在し、子どもたちの学生生活を支えているかばんがあります。
また、そもそもランドセルは”どこから”やってきたのでしょうか。
日本で生まれたものなのでしょうか?
今回はランドセルの歴史についても触れながら、世界の通学かばん事情を覗いてみたいと思います。
「ランドセル」がある国はどこ?
日本にランドセルがあるように、世界には様々な通学かばんが存在します。
ですが「ランドセル」という呼び方は日本だけになります。
国や民族が違えば、そこで生活する人々の文化や習慣などもそれぞれに異なります。
世界の小学生の通学かばんは実に様々で面白く、日本のように背負い式のものもあれば、手さげ式、ショルダー式なども存在します。
それでは、様々な国のかばんをご紹介していきます。
イギリス
反射材の付いたリュックサックを用いるところも多く、持ち手や肩掛けベルトも付ける事が出来るカバンにもなるという優れものが主流のようです。
カバンの中には教科書や宿題など、その日の授業で使うものを入れていく日本と同じ風景です。
また、持ち手のみが付いたA3サイズのBook bagというカバンを同時に使用し、このバッグには保護者と学校を繋ぐ連絡手紙などを入れるそうです。
体育の時には、運動着などを入れたP.E. bagというものが別途必要になるそう。
韓国
韓国での通学カバンは、「チェッカバン」と呼ばれるリュックサック(バックパック)が主に使用されています。
日本では小学生のカバンといったらランドセルですが、韓国の小学生たちはリュックを買うんです。
また、韓国の小学生のリュックはうわばきを入れるカバンとセットになっていることが多いです。
リュックにもそれぞれ大きさや種類があり、小学校低学年用、小学校高学年用、中学生高校生用と別れて販売されているそう。
インド
インドでは手提げタイプのカバンが主流です。
また、インドでは通学用のカバンは学校から支給されることが多いそうです。
教科書やノートなどの荷物があまりに重いためという理由から背負うタイプのカバンで通学している小学生も一定数います。
ブラジル
ブラジルの通学用かばんには、小型のスーツケースのような小さなタイヤがついたバッグが用いられます。
学校によってはリュックサックの支給もあるそうなのですが、利用しているのは少数派だそう。
ドイツ
ドイツのランドセル・通学バッグは、日本のものよりもかなり大きくガッチリしています。
イラストが描かれていたり、色も非常にカラフル。お弁当も水筒も全て入る大容量だそう。日本でいうと、登山リュックに似た雰囲気があります。
ドイツは緯度が高く、冬の間は真っ暗な時間に登下校することもあるためか、通学バッグにも反射材がしっかり使用してあります。
学校によってはロッカーがない所もあるそうで、かばんの底が比較的頑丈に作られているという特徴があります。
フランス
フランスで一般に使われる通学バックは2種類あります。
1つは「cartable(カターブル)」と言われる通学バックで、2つ目は「sac à doc(サッカド)」と言われるリュックです。
ほとんどの子どもたちにどちらかが使われています。
cartableの形は、ビジネスバッグに厚みと丸みを持たせ、且つ可愛くし、背中に背負える形に細工されています。
日本のランドセルと違い、横長が特徴です。
sac à docの方はというと、日本でもよく見られる一般的なリュックサックになります。
決まった通学かばんのない国も
一方、通学にあたってかばんの指定がない国も存在します。
例に出すとこんな感じ。
オーストラリア、アメリカ、カナダ、デンマーク、インドネシア、メキシコは特に通学かばんの指定はないとされています。
「ランドセル」の発祥国は?
ランドセルの発祥国は日本です。
ランドセルが生まれた歴史は江戸時代にまで遡ります。
江戸時代(幕末)に、幕府が洋式軍隊制度を導入する際、隊員たちが各自持ち物を収納するために、オランダからもたらされたバックパックを利用したのがランドセルの発祥とされます。(名称は英語の”backpack”が語源とされています。)
ランドセルって何語?
ランドセルのネーミングは、オランダ語呼称「ransel(ランセル)」がなまって「ランドセル」になったとされます。
通学用かばんとしてランドセルが使われ始めたのは、日本においては1940年代からです。
当初は革製品や布製品が主流でしたが、1960年代以降はプラスチック製のランドセルが登場し、現在のような形状やデザインになりました。現在ではすっかりランドセルは日本の小学生の通学用品として定着しています。
日本発祥のアイテムですが、カタカナ表記の呼び方なのはこういう訳だったのですね♪
「ランドセル」は誰が考えたもの?
リュックサックに近い形をした背のうが、
現在のようなしっかりとした箱型ランドセルに形を変えたのは明治20年のこと。
大正天皇の学習院ご入学祝いに、伊藤博文が箱型の通学かばんを献上したことにより、これがランドセルの始まりだと言われています。
素材が黒革に決定したのは、3年後の明治23年。
それまでは布地が主流でしたが、革素材の方が丈夫で圧倒的に長持ちするため、次第に革製のランドセルが主流となっていきました。現在でもランドセルの多くは革製品が一般的です。
明治30年には、細やかな形状や寸法(縦一尺一寸、横一尺五分、マチ幅二寸五分)などが統一され、いわゆる”学習院型”が完成しました。
以降、100年以上経過しても基本的なスタイルは今でもまったく変わっていません。
海外でも注目を集めるランドセル!
実は海外からも注目を集めているランドセル。
噂によれば、日本観光へきた際にお土産として買って帰りたいという方もいるそうです。
そんなランドセルが人気な理由は、可愛らしい見た目の他に日本人の「もの作り」に関する面が高い評価を受けているとのこと。
小学生が多少手荒に扱っても6年持つランドセル。
その頑丈さはもちろん、ノートPC等も楽々入る大容量さや、”日本製か”らくる高品質なイメージが高く評価されています。
また、日本を代表する国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」の影響により、ちびまる子ちゃんファンの外国人に大変注目されているのだとか。
海外の方から見れば、本来の目的としてランドセルに使用するのではなく、どちらかといえば「日本のアイテム」としてお土産的要素が強く感じられます。
どちらにせよ、ランドセルが世界からも注目されるアイテムというのはなんだか誇らしい気分になりますね♪
まとめ
世界の通学かばん事情に関して、いかがだったでしょうか。
「ランドセル」というかばんは日本にしかありませんが、世界各国には様々な通学かばんが存在します。
唯一共通することは、どれも”大切な学生生活を支えるアイテム”ということです。
それぞれが選んだ素敵なかばんで、これからもずっと毎日楽しい学生生活を遅れますように♪