【2023年最新版】夏休みへ突入!子どもと考えたい、恐ろしい熱中症について
そろそろ学期末も近づき、既に夏休みへと入った学校も多いのではないでしょうか。
まだ小さなお子さんは保護者の方と出かけることが多いかと思いますが、せっかくの夏休みですし友達同士で外へ遊びに行く日もあるかと思われます。
夏は出かけるのが楽しくなりますが、気をつけたいことはなんといっても「熱中症」。
小さな子はまだ体温調節が未熟な部分もあり、大人に比べ熱中症にかかってしまう可能性が非常に高いです。
そこで今回は、万が一に備え覚えておきたい熱中症対策について紹介していこうと思います。
甘く見てはダメ!熱中症の恐ろしさ
熱中症とは、暑い環境下で過剰に汗をかくことにより体内の水分や塩分が失われ、体温が上昇する状態のことです。
体温調節機能が正常に働かなくなることで体内の熱がうまく放出されずに蓄積されてしまい、体内に熱がこもり続けてしまいます。
無理が続くと、最悪の場合には以下のような症状が起こります。
1.痙攣:筋肉が痙攣し、動かすことができなくなります。
2.意識障害:記憶障害、幻覚、昏睡などの症状が現れることがあります。
3.多臓器不全:内臓の機能が低下し、呼吸停止や腎不全といった重篤な状態に陥ることがあります。
また、小さな子どもは大人に比べ体温調節がまだ未熟です。
気づいた時には熱中症の初期症状が現れていた…なんて話もよく聞きます。
そのため地域の見守りや自宅、外出先で、保護者が中心となりしっかりと注意してあげることが大切になります。
熱中症にかかる年齢別の割合
熱中症にかかる年齢別の割合については、以下のようなデータがあります。
・20代以下:全体の約30%
・30代:全体の約20%
・40代:全体の約20%
・50代:全体の約15%
・60代以上:全体の約15%
若年層が比較的多く、高齢者も一定数熱中症にかかっていることが分かります。
特に、赤ちゃんや小さな子供、高齢者を中心に熱中症にかかりやすい傾向にあります。
子どもの熱中症の見分け方(初期症状)
子どもの熱中症の見分け方としては、以下のような症状が現れた場合に注意が必要です。
・体温が高く、汗をかいているのに皮膚が湿っていない
・のどが渇いている
・頭痛やめまい、吐き気がする
・手足の冷感、しびれ感がある
・顔色が青白くなっている
・意識がもうろうとしている
これらの症状が現れた場合には、早急に休息や水分補給、体を冷やす対策を行う必要があります。また、熱中症が進行した場合は命に関わることもあるため、早めの対処が必要です。
一般的な熱中症対策
1.適度な休息
過剰な運動や労働を行わず、適度な休息を取ることです。
2.水分・塩分の補給
水分補給を適切に行うことが大切です。
また、汗をかくことにより塩分も失われてしまいます。塩気のある熱中症対策の飴なども販売されていますので、活用することをおすすめします。
3.着脱の調整
環境に応じて服装を調整し、熱中症の予防に努めます。
4.エアコンの使用
暑い場所では、エアコンの使用を検討してください。
子どもが自分でできる熱中症対策
1.十分な水分補給
人間は寝ている間にもたくさん汗をかき、多くの水分が失われます。
普段からこまめに水分を摂り、脱水症状を防ぎましょう。
遊びに行く際は飲み物を持たせることをおすすめします。
2.日傘や帽子の着用
直接日差しを浴びると体温が上昇してしまい、熱中症を引き起こす可能性が高くなります。
また紫外線の恐ろしさもあります。日傘や帽子を着用して、直接的な日差しを避けましょう。
3.冷たいものを控える
急に冷たいものを飲んだり食べたりすると、体温調節がうまくいかなくなり熱中症を引き起こしてしまう可能性があります。
大好きなアイスも一日に本数を決め、冷たいものは控えめに摂るようにしましょう。
4.涼しい場所で過ごす
熱い場所や直射日光の当たる場所は避け、涼しい場所で過ごしましょう。
炎天下で鬼ごっこももちろん楽しいですが、くれぐれもしっかりと休憩を取りつつ遊びましょう。
5.十分な睡眠
たくさん遊んだ日はしっかりと睡眠を!
夏休みだからといって夜更かし続きは体調不良へと繋がります。体調を整えるため十分な睡眠をとり、明日も楽しく過ごしましょう!
保護者の方とお子さまでしっかりとルールを決め、子どもが自分自身で熱中症を予防できるよう覚えてもらうことが大切です。
万が一熱中症にかかってしまったら
どれだけ気をつけていても、ふとした時に気分が悪くなってしまう可能性も十分にあります。
万が一熱中症にかかってしまった場合は、以下のような対応を行ってください。
1.クールダウン
・直射日光を避け、涼しい場所に移動します。
・脱ぎ着しやすい服装に着替えます。
・首や手首の血管の所をひんやりと冷やすように冷感スプレーなどを使ってクールダウンします。
2.水分補給
・水分を摂ります。できれば塩分も補給するようにしましょう。
・溶液飲料やスポーツ飲料などを活用するとより効果的です。
3.医療機関の受診
・症状が回復しない場合は医療機関を受診しましょう。
・重度の場合は救急車を呼ぶようにしてください。
熱中症経験者の声
・「初めて熱中症になったときは、自分がそれほど危険な状態にあるとは思っていなかったので、対処が遅れてしまいました。今では、暑い日はこまめに水分補給をするようにしています。」
・「熱中症にかかったときは、頭痛や吐き気、めまいなどの症状が出て、本当につらかったです。特に気をつけていたつもりでも、暑い日に長時間外にいてしまうとかなり危険だと痛感しました。」
・「熱中症を経験したことで、以前よりも暑さに対して敏感になりました。気温が高いときは、できるだけ屋内で過ごすようにしています。水分補給もこまめに行って、熱中症にならないように心がけています。」
以上、実際に熱中症を経験した人の声です。
また、熱中症の初期症状に気づきにくいことも多く、気づき始めた時には症状が進行していたというケースもよくあります。
熱中症は、一度かかってしまうと症状が悪化することがあるため「自分は大丈夫」だとは思わず、しっかりと対策を行って予防するよう心がけましょう。
年々上昇する気温
近年の日本は、昔に比べ確実に気温が上昇しています。
地球は太陽に温められ、太陽から受けすぎた熱は宇宙に放出される事でちょうどよい環境が保たれてきました。
しかし今、大気中に二酸化炭素などの温室効果ガスと呼ばれるものが増え、宇宙に出ていく熱を捕まえてしまい、放出されなかった熱によって地球の温暖化がどんどん進んでしまっています。
30年ほど前の(1989年)年間最高気温は33.5度だったそう。
今では7月の段階で35度を超えるため、かなり暑くなっていることがわかります。
まとめ
熱中症について、いかがだったでしょうか。
今回は、甘く見てはいけない熱中症について対策法を混じえながらお話させていただきました。
「熱中症」という言葉は毎年のように聞くかと思われます。
しかし、実際はどこか他人事だったり、「自分は大丈夫」と思ってしまったり…暑さの下では、大人も含めいつ誰が発症してしまってもおかしくありません。
せっかくの夏休みですから、毎日元気に遊びも勉強も全力で楽しみたいですよね。
くれぐれも体調には気をつけて、この夏に家族で素敵な思い出をつくってください♪