ランドセル選びのポイント5選。素材や色などを徹底解説。
「ラン活」に役立つ情報をさまざまなポイントから紹介します。
1.ランドセルはいつ頃購入すればいい?
引用:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年」
毎年各メーカーが発表する新モデルの予約や販売開始が2月ごろとなるので、2月を初めに5~10月がいわゆる「繁忙期」という形になります。
特に、5月の「ゴールデンウィーク」や8月の「夏休み」がが購入のピークとなります。
ランドセルの購入は「支払い者」の約55%が祖父母となっており、「子ども」「父母」「祖父母」の予定が揃いやすい大型連休に購入が多くなる傾向にあります。
人気の高いランドセルだと5月ごろまでで販売が終了してしまうこともあるので、2~3月ごろから早めの情報収集をお勧めします。
2.ランドセルの人気色は?
引用:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年」
男の子のランドセルは全体の約80%が「黒色・青色・紺色」となっています。
パステル調の色を選ぶご家庭は少なく、定番色の購入に偏りがあります。
最近では「緑色」のランドセルも人気が伸びてきておりおすすめです。
女の子は「赤色・紫色・桃色」とこちらも定番ですが、年々桃色(ピンク)・紫色系の購入が増えています。
赤色が定番のイメージですが、ピンク系やラベンダー系の購入の方が多いというデータになっています。
また、水色も徐々に購入が増えており、さまざまな色味に人気が分散しています。
3.ランドセルの収納サイズのおすすめ
引用:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年」
ランドセルには大きさが2種類あります。
大きさ | 備考 |
---|---|
A4フラット対応 | A4のフラットファイル対応、大きめサイズ |
A4クリア対応 | A4にクリアファイル対応、小さめサイズ |
A4フラットファイル対応サイズとA4クリアファイル対応サイズ
両サイズを比べると、約1cm・20~100gほどの違いでそこまで大きさに違いはありませんが、
A4クリアファイル対応ランドセルだとA4フラットファイルは斜めにしないと入らないため、大きさは特に注意が必要です。
4.ランドセルに使用される「革」について
ランドセルにしようされる素材は大きく分けて4種類あります。
「人工皮革」「牛革」「馬革」「その他」とあるのですが、それぞれでメリットでメリットが異なります。
人工皮革
ランドセルにもっとも利用されている素材が「人工皮革」です。
人工皮革も主に5種類あり、さまざまな特徴が挙げられます。
素材 | 特徴 | 使用メーカー |
---|---|---|
クラリーノ | 約70%のランドセルが使用。軽く水に強い | フィットちゃん、天使のはね、イオンかるすぽ など |
ベルバイオ | 柔らかく傷がつきにくい | 池田屋ランドセル |
コードレ | 天然皮革に良く似た構造、軽くて丈夫、手入れが簡単 | Rikomonランドセル、羽倉ランドセル |
タフガード | 軽く水に強い、パール加工が特徴的 | 萬勇鞄 |
アンジュエール | セイバンが開発した素材、傷がつきにくい、マット調が特徴 | セイバン |
各メーカーがランドセルに人工皮革を使用しています。
人口比較は「軽さ」「耐久性」「撥水」という部分で優れています。
価格が抑えられる部分も魅力的です。
牛革
革製品といえば「牛革」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ランドセルに使われる牛革は、主に3種類挙げられます。
主に「スムース」「ボルサ(シボ)」「ヌメ革」の3種類があります。
素材 | 特徴 |
---|---|
スムース | 光沢があり、滑らか。傷が目立ちやすい。 |
ボルサ(シボ) | 耐久性があり、傷が目立ちにくい。革の表面に凹凸が特徴。 |
ヌメ革 | 経年で革の色が変化する。水や傷に弱く、定期的な手入れが必要。 |
本革特有質感や光沢は魅力的ですよね。
「牛革」は経年での変化が楽しめることが特徴です。硬くて丈夫ですが、傷がつくと目立ちやすい傾向にあります。
6年間使用した後に「リメイク」をしたいと考えているご家庭におすすめの素材です。
馬革
「馬革(ホースレザー)」は財布やカバン、洋服などに使用され、特に馬の臀部(おしり)からとられる「コードバン」は人気の高い革素材です。
素材 | 特徴 |
---|---|
コードバン | 牛革の3倍の強度があり、滑らかで艶がある。 |
コードバンは非常に希少な素材で、一頭から採取できる部分はかなり少ないです。
そのため「革のダイヤモンド」「キングオブレザー」と呼ばれており、非常に希少価値が高く、ランドセルに利用するとなるとかなり高額なランドセルになります。
その他
近年では「軽量化」が課題とされており、革以外の素材を利用したランドセルも開発されています。
Rikomonランドセルが開発する「リュッセル」はフタ部分には人工皮革を使用していますが、他部分にはナイロン素材を使用しており、他ランドセルと比べて200~300gほど軽量化されています。
各社、ナイロンやポリエステル素材を利用することで軽量化を目指しているようです。
5.ランドセルのカブセ(フタ)は?
引用:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年」
ランドセルのカブセ部分は「全カブセ」「半カブセ」の2種類の形が存在します。
全カブセ型が94%と主流ですが、半カブセ型はデザイン性が高いイメージがあり根強い人気があります。
カブセ(フタ)部分には「汚れから教材などを守る」「転倒時の保護」などのメリットがある一方、「重さ」の原因にもなっています。
形状 | 特徴 |
---|---|
全カブセ型 | 主流のタイプ・全面がカバー可能 |
半カブセ型 | 荷物の出し入れがスムーズ・少し軽い・ランドセルカバーが付けられない |
6.安全面は重要
子どもの通学鞄という面でランドセルには重要な役割があります。
教科書を運ぶという役割の他に「転倒時の保護」「暗い道で背面からの認識」など安全面で重要な役割があります。
- カブセの反射素材
- 防犯ブザーがつけられるか
- 閉め忘れ帽子のロック機能
これら3つが主な防犯ポイントです。
特に安いモデルのランドセルには防犯ブザーを取り付ける部分や反射素材を使用していないなどがあるため注意が必要です。
各パーツやデザインから見るランドセル
ランドセルは革の素材を切り抜き、つなぎ合わせることで作成されます。
また最近では刺繍もおしゃれなものが多くあります。
各パーツごとに特徴、役割を見ていきましょう。
カブセ
ランドセルの一番見た目部分です。カブセ部分に施される刺繍は、一番目立つ部分なのでこだわりたいですよね。
最近ではオーダーで自分の好きなデザインを刺繍できるブランドもあるようです。
また、カブセ部分の革素材のみ高級感のある素材を利用するブランドもあるようです。
カブセ裏
ランドセルを開いたカブセ裏部分。こちらは時間割ポケットが印象的なのではないでしょうか。
小学校低学年のパパ・ママはこの時間割をみて翌日の準備を手伝うことが多いはずです。
時間割ポケットがついているかは確認しておきたいですね。
カブセ・カブセ裏のチェックポイント
- 色・質感
- 刺繍
- 前ボタン
- カブセ裏デザイン
- カブセ裏時間割ポケット
背あての素材
ランドセルの背中部分は重要なポイントの一つです。
背あて部分は、ランドセルの負担を分散させたり、体にフィットさせるという機能だけでなく、夏場のムレ防止などの通気や吸放湿の役割があります。
主に「天然皮革」「人工皮革」「メッシュ素材」の3種類を利用することが多いです。
背あての素材の違い
形状 特徴 天然比較 天然素材(本革)は吸湿性と通気性の良さが特徴的です。しかし、油性の汚れに弱く変色に注意が必要です。 人工皮革 水濡れや汚れに強く、ランドセルに多く使用されます。型崩れしにくい素材ですが、裏を返せば背中に馴染むのに時間がかかります。 メッシュ素材 通気性が高く、リュックなどの背あてに利用されることが多いです。メッシュの隙間に砂が入り込んでしまうなど小学生ならではの悩みがあります。
背あてデザイン
背あてのデザインは各社さまざまですが、背中にあたる中心部分が凹んでいるデザインが一般的ではないでしょうか。
背中にフィットするものから通気性を重視したものまでさまざまです。
内装
ランドセルの内側は汚れやすいので、汚れにくい素材がいちばんです。
人工皮革や合成皮革は汚れがしみ込みにくく、かたく絞ったタオルなどで拭けば、すぐに汚れが落ちることから多く利用されます。
ロック
ランドセルのロック部分は「手動ロック」「自動ロック」「フィドロック」などさまざまなロック方式が採用されています。
最もメジャーな「自動ロック」は錠前にかぶせを押し込むと、自動的に錠前が90度回転して閉まる仕組みです。
「フィドロック」はRikomonランドセルが一部採用しており、ワンタッチで開閉が可能なロック形式になります。
まとめ
毎年2月ごろから勢いが増す「ランドセル選び」小学校へ通う子どもへお気に入りのランドセルを選んであげたいですよね。
機能面や耐久性、価格など気になるポイントが多くあるかと思います。
この記事を通してランドセルへの理解が深まり、良いランドセル選びへ繋がれば幸いです。